能代(北東北・秋田)が大会史上初のタイブレーク(無死一、二塁から攻撃)を制して、5年ぶり3度目の優勝に王手をかけた。

 0-0のままタイブレークに突入した延長13回表、内野ゴロの間に1点を先制。その裏に押し出し四球を与えて同点とされたが、直後の14回表に敵失と犠飛で2点を勝ち越した。無安打で3点を奪い、今畠寿樹監督(40)は「運が良かった」と笑った。

 今畠監督をはじめ、選手全員が初めて体験するタイブレーク。1回戦からの3連投で、14回を完投したエース右腕の清水大智(2年)は「自分で出したランナーじゃないのに無死一、二塁から始まる。タイブレークはもういいです」と本音が漏れた。

 昨年の準決勝、中京(岐阜)対崇徳(広島)戦が延長50回まで続いたの機に、今大会からタイブレーク制が導入された。10~12回までは通常の延長戦を行い、13回からタイブレークを開始し、決着がつくまで継続する。なお決勝戦には適用されない。