第3代表決定戦は東京学館新潟が五泉に勝利。連投の山田佳偉(2年)が5安打完封した。北信越大会は10月10日、富山県で開幕する。

 ポーカーフェースを貫いた。最後の打者を打ち取った山田は、ニコリともせずにマウンドを降りた。

 投球数は100球で、5安打無失点。22日の準決勝村上桜ケ丘戦は、145球を投げて12安打6失点で敗戦投手になった。「疲れは残っていた」。連投は公式戦初体験。体のあちこちに張りがあった。それでも「落ち着いて低めを突けた」と、ペースを乱さずに丁寧な投球。チームの7年ぶりの北信越切符獲得の原動力になった。

 連投に備え、準決勝の後に酸素カプセルに入って疲労回復を図った。試合前にはマッサージを受けた。それでも不安はぬぐい切れなかった。ただ、終わってみれば普段の努力がものをいった。夏休みに100メートルダッシュ20本以上を毎日こなした。筋トレも欠かさなかった。体重は2キロ増えて60キロに。この日は2四球。下半身を鍛えた成果は安定した制球力に表れた。

 北信越大会は初めて経験する県外勢との公式戦。「直球にもっと磨きをかけたい」。テーマを持ち、1つ上のステージに臨む。【斎藤慎一郎】