函館地区で代表決定戦3試合が行われた。終盤のファインプレーで逃げ切った函館大有斗は、地区最長タイの12年連続出場を決めた。この日で全33代表が出そろい、8日に南北大会の組み合わせ抽選が行われる。南大会は16日に札幌円山で、北大会は15日に旭川スタルヒンでそれぞれ開幕する。

 超美技が、地区最長に並ぶ12年連続の代表切符につながった。函館大有斗8回の守り。1点差に迫られ、なお2死満塁で、檜山北の4番を打席に迎えた。絶体絶命のピンチで、打球は右中間へ一直線。「自分の打球。絶対に捕ってやるという気持ちだった」。打球を追った石丸翔也右翼手(2年)が、頭から飛び込む。守備職人は「1度決めたらプレーは迷わない。守備になると強気になる。自分の役割が果たせた」と、誇らしげだった。

 2季連続で道大会出場を逃していただけに、重圧はあった。選手たちに「本気でやれば何でも出来る」と言い続けてきた片口伸之監督(36)は昨秋から減量を開始。体重を食事制限中心に約20キロ絞り、有言実行した。そんな監督の姿を見て「今度は自分たちが、やってやろうという気持ちになった」と石丸。「監督を北海道一の男にしてあげたい」と、夏は19年ぶりの南大会優勝を狙う。