<高校野球大阪大会:明星4-3岸和田産>◇26日◇5回戦◇舞洲

 明星が粘る岸和田産を延長で下し、36年ぶりの8強入りを決めた。

 延長10回1死一、二塁から6番の前田敦也捕手(3年)が左前へ決勝打。「負ける気は全くしませんでした」と汗をぬぐった。その裏の岸和田産の攻撃をエース久保田寛司(3年)が抑えると、スタンドはお祭り騒ぎ。「よくやったぞ~!

 後輩たち~」と泣き出すOBも現れた。63年に夏の甲子園で優勝。その後10年間で5度大阪を制した名門も、近年は府内屈指の進学校に。野球部員もほとんどが国公立大学志望だ。だが前田は「ここで甲子園に行きたい。学校説明会で素晴らしい監督さんがいると聞いたので」。同高3年時に春の大阪府予選で二塁手で4強進出。東北福祉大では元阪神矢野燿大氏や同金本知憲氏ら“プロ予備軍”の中でハイレベルな野球を学んだ吉村卓也監督(42)を慕い、入学した。文武両道軍団が42年ぶりの大阪の頂点を本気で狙う。