昨春のセンバツ大会で優勝した常葉学園菊川(静岡)の森下知幸監督(47)が、女性記者らにセクハラ(性的嫌がらせ)行為をしていたと週刊誌が報じた問題で、森下監督が今夏の第90回選手権大会終了まで謹慎することが13日、決まった。日本高野連がこの日大阪市内で静岡県高野連や同校校長らからセクハラ報道問題について事情聴取。学校側から森下監督が謹慎し、佐野心部長(41)が監督として指導することが報告され、高野連も了承、追加処分を行わないことを決めた。

 森下監督は一昨年12月中旬、取材に訪れた毎日新聞女性記者を誘い、飲食店とカラオケ店に行った。その際、相手の肩を抱くなどしたという。学校側は昨年8月27日に毎日新聞社静岡支局長から調査依頼を受け、監督を事情聴取。同監督からの「相手に不快な思いをさせたとしたら、大変申し訳ない」という謝罪と学校として厳重注意を9月1日付で行ったことを同社支局長に伝え、了承を得た。

 ただ当時の言動があらためて問題視され、森下監督は前日12日に「反省の機会を持ちたい」と謹慎を申し出た。学校側も受理。大石富之校長(56)はこの日「相手が(セクハラ行為と)受け取っても不思議ではない行動があった」と認めた。

 また昨夏の甲子園大会中と終了後には、ある野球部員が朝日新聞社静岡総局記者が不快に感じる電話をかけていた。担当記者の上司が電話でたしなめ、当該部員は謝罪。学校は昨夏の問題については週刊誌に報じられるまで知らず、今月8日に同社からいきさつを聞いた。その上で、当該部員を校長訓戒にした。昨年の春夏甲子園をわかせ、今夏も注目される強豪が、前代未聞の不祥事に直面した。