夏の高校野球の小樽地区予選組み合わせが17日、決まった。昨年12月の部員間での暴力行為が原因で春季大会を辞退した北照は、1回戦で倶知安と対戦する。悔しさをバネに夏に臨む。

 北照が“実戦漬け”で夏に間に合わせてきた。部員間の暴力行為が4月に表面化し、5月中旬まで1カ月間、対外試合を禁止された。処分明け後は、ひたすら実戦経験を積んだ。毎週末は紅白戦、6月に入って20試合を超える練習試合を消化した。河上敬也監督(49)は「本来の力を取り戻してきた」と言う。

 先週末には2泊3日で和歌山&石川にも遠征。14、15日に箕島(和歌山)、星稜(石川)と練習試合を行った。本来なら、創部100年行事として小樽に両校を招待する予定だった。箕島と1勝1敗、星稜には2勝。2年生右腕の五十嵐海人が星稜戦で完封するなど、エース阿世賀亮主将(3年)に続く2番手投手も成長をみせた。阿世賀主将は「収穫いっぱいの遠征でした。(不祥事で)また団結力がついた。春は悔しかったですが、この思いは最後の夏にぶつけます」。00年春以来の甲子園へ、選手の思いは一致している。【長場政美】