日本学生野球協会は28日、プロ野球ダイエー(現ソフトバンク)に在籍した大越基氏(38)のアマチュア資格を認定した。これで高校野球の指導者になることが可能となった。現在、早鞆高校(山口)で教壇に立つ大越氏は「やっとこの日を迎えられた。目標をひとつクリアできたことで自信になります」と語った。

 大越氏はダイエーを退団後、東亜大(山口)に入学して教員免許を取得、07年4月から同校の保健体育教諭をつとめてきた。89年夏の71回大会では、仙台育英(宮城)のエースとして準優勝。早大に進学したが1年で退学、92年にダイエーからドラフト1位指名された。日本学生野球憲章は、元プロ選手について、退団後に高校教諭として通算2年以上在職して当該校長の申請があれば、日本学生野球協会で適性審査を行うとしている。

 今後は野球部の副部長、コーチとして技術指導に加わる。大越氏は「まだ指導者として吸収することは多いし、監督は頭にない」と話すが、早ければ今秋の新チームから監督を任されることになりそうだ。この日は、大洋(現横浜)に在籍した辻博氏(59)のアマ資格も認定された。