<センバツ高校野球:聖光学院8-0益田翔陽>◇23日◇2回戦

 あどけなさが残る聖光学院(福島)の2年生エース石井成が、得意の変化球を駆使して快投を演じた。益田翔陽を3安打で無四球完封に抑え、二塁も踏ませなかった。130キロ前半の直球に90キロ台のカーブで相手打線に的を絞らせなかった。「腕が振れて、最後まで粘り強く投げられたのが良かった」と、満面の笑みを浮かべた。

 試合前に、同じ福島代表のいわき海星の試合を宿舎でテレビ観戦した。いわき市出身の石井にとって、津波で甚大な被害を受けた地元チームがベストを尽くす姿は、自身の投球への大きな励みになった。いわき海星は初戦敗退したが、「同じ福島県勢として、いわき海星の分までやっていけたらいい」と言い切り、鳴門との次戦を見据えた。斎藤智也監督(50)も「自分の投球を徹底させていた。浮き沈みがない」と石井の成長を喜んでいた。