<センバツ高校野球:新庄1-1桐生第一>◇29日◇2回戦
両エース譲らず、新庄(広島)-桐生第一(群馬)は、6年ぶりの延長15回引き分け再試合になった。昨夏の広島大会決勝で再試合の末に敗れた新庄は、エース左腕の山岡就也投手(3年)が171球を投げて1失点。桐生第一・山田知輝投手(2年)は163球を投げた。再試合は今日30日、午後3時開始予定。
甲子園が拍手に包まれた。新庄と桐生第一の熱戦は最後まで1歩も譲らない延長15回引き分け再試合。惜しみなく、温かな拍手が送られたゲームは、まさに珍事でもあった。
再試合は今日30日にこの1試合だけ行われる。延長15回引き分け再試合はセンバツでは5度目だが、日程上、決勝以外で1試合だけとなるのは、10年の準決勝2試合目の興南-大垣日大が雨で順延となって以来、4年ぶり。
おまけに当初準々決勝と準決勝の間に選手の体調管理のため休養日を設けていたが、これで4月2日の決勝まで連戦となる日程変更を余儀なくさせられた。運命のいたずらとしか言いようがない。
熱戦を演出した新庄の左腕エース山岡は、171球を投げ終わっても淡々と試合を振り返った。「打たせて取る投球ができました」。口では「疲れました」というものの笑みも浮かべた。
冬場はほぼ毎日ブルペンに入り最低100球を投げた。最大250球を投げた翌日も100球は投げた。「投げ込みでスタミナがついた」。連戦になる再試合に向けても「最後まで投げ切るつもりです」と言い切った。決勝まで勝ち上がった場合は5連投になる。そんな過酷な状況を楽しんでいるかのようでもあった。
新庄は昨年夏、甲子園出場がかかった決勝(対瀬戸内)で0-0の延長15回引き分け再試合を経験。迫田守昭監督(68)も「まさか甲子園で再試合になるとは」と驚いた。1年もたたないうちに2度目の「珍事」。前回負けて逃した大舞台で、貴重な体験を生かす。【浦田由紀夫】
◆再試合の1試合だけ
30日は新庄-桐生第一の1試合を行う。甲子園で延長規定による引き分け再試合を1日1試合だけ行うのは、06年夏決勝の早実-駒大苫小牧以来。1~3回戦では今回が初めてになる。

