<高校野球秋季岩手大会:宮古商12-5水沢>◇29日◇準々決勝◇花巻球場

 宮古商は7回コールドで水沢を下し、33年ぶりの東北大会(10月23日~、宮城)出場に王手をかけた。

 宮古商が5点差をひっくり返し、県準優勝した1981年(昭56)秋以来33年ぶりの東北大会に王手をかけた。0-5の5回表、4連打を含む7安打の猛攻で一挙8点。2死満塁から勝ち越しの2点適時打を決めた7番田中敦也(1年)は「勝てると信じていたので、うれしい」。4回から救援登板し、2安打無失点と好投した左腕加藤大範(2年)も「気持ちのいい勝利」と喜んだ。

 初戦から3試合、全て2桁得点でコールド勝ちの快進撃だ。山崎明仁監督(35)は「新チーム発足から2週間は打撃をやらせてないのですが…」と目を丸くする。今春の就任直後から、守備からリズムを作る全員野球をテーマに、1球を大事にする意識を説いてきた。加藤は「チームバッティングが出来るようになり、勢いのある打線につながっている」という。準決勝は強豪の花巻東が相手。加藤は「団結力を武器に全力で向かっていく」。山崎監督も「チャンスでつないで勝てたら」と総力戦で挑む。【成田光季】