<高校野球静岡大会:飛龍6-1掛川西>◇22日◇準々決勝

 4番和田隆幸三塁手(3年)が絶好調の飛龍は掛川西を下した。和田のバットが輝きを放ち、飛龍が2年ぶりの4強を決めた。3回2死二塁、先制中前適時打を放った。3-1で迎えた7回2死二塁には、ダメ押しの右中間適時三塁打で勝利を引き寄せた。試合後「まだ満足ではないが、良かったと思います」と笑った。

 前日、和田は両親からメールを受けた。「団結して勝てよ」。短い一言だったがうれしかった。両親は仕事で、応援に来られたのは3回戦の1度だけ。この日も会場での応援は無理だった。準決勝、決勝も来る予定はない。だが、甲子園に行けばまたスタンドから応援をしてもらえる約束。「もう1度自分の姿を見てもらいたい」。その思いを伝えるような、4打数2安打2打点の活躍だった。

 次戦は猛打を振るう静岡。飛龍には「攻めの野球をして悔いのないように戦う。甲子園にいくしかない」と話す、頼もしい4番和田がいる。【前田和哉】