メジャーは現在、選手の約26%が米国以外の出身と国際色豊かだが、今年のキャンプではアジア出身選手の増加が目立つ。国別では、日本がカブスとマイナー契約でキャンプに参加している川崎宗則内野手も含め9人。韓国がマリナーズとマイナー契約の李大浩を含めると8人(韓国生まれだが米国人のヤンキース・レフスナイダーは除く)、台湾が1人で、計18人だ。

 中でも増加が著しいのは韓国選手だ。昨年のメジャーキャンプに参加した日本選手は10人いたので実は減少しているのだが、韓国選手は昨年の4人から倍増している。昨季デビューしたパイレーツの姜正浩内野手が126試合で打率2割8分7厘、15本塁打、58打点と、新人王候補にも挙がる活躍をしたことが後押しとなり、中南米の23歳以下の国際アマチュアFA選手獲得に適用される球団の契約金上限ルールもあって、そのルールに当てはまらない韓国選手の人気が高まった。

 昨季まで阪神で抑えを務めた呉昇桓投手が入団したカージナルスも、アジア市場の開拓に積極的だ。昨年12月のウインターミーティングでマシーニー監督も「アジア出身の非常に良いFA投手が複数いる。ビデオも観た。獲得する可能性を否定はしないよ」と話していた。そのときはてっきりリップサービスだと思っていたのだが、呉を獲得したことで、同監督の話に偽りはなかったのだと知った。このキャンプ中は、呉のためにキャンプ施設の選手ダイニングにはキムチを用意するなど受け入れ環境作りも万全のようだ。金賢洙外野手が加入したオリオールズでもこのキャンプで、ランチにビビンバが用意されていた。

 ツインズも今季、ポスティング制度で韓国プロ野球の本塁打王で韓国代表だった朴炳鎬外野手を獲得したが、韓国選手を迎えるに当たって姜正浩内野手が所属するパイレーツに環境作りなどのアドバイスをもらったそうだ。

 思い返すと日本選手がまだ多くなかった2000年代前半頃、やはり新たに日本選手を迎える球団がすでに日本選手のいる球団からアドバイスをもらうということがあった。今ではもう日本選手が所属したことのない球団がレッズだけとなったのだから、韓国選手も新たに移籍した朴や呉、オリオールズに入った金賢洙外野手らが活躍すればさらに増えていきそうだ。

【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「書かなかった取材ノート」)