【アナハイム(米カリフォルニア州)15日(日本時間16日)=大塚仁】エンゼルスへの移籍で合意した松井秀喜外野手(35)が歓迎ムードに包まれた。球団職員が日本報道陣への対応に着手し、地元紙も松井への大きな期待を示した。

 移籍合意から一夜明け、エンゼルスタジアム内の球団事務所に詰め掛けた日本報道陣に対し、広報責任者のティム・メッド氏が数時間おきに状況を説明した。「今日は何の発表も予定されていない」「GMは松井サイドと交渉を続けている」。契約の詰めを行っているとみられるリーギンスGMと頻繁に連絡を取り合いながら情報を更新した。同氏は握手を交わす際、慣れないしぐさでお辞儀をして見せた。「これが日本流のあいさつなんだよね?

 握手じゃなくて。それとも握手とお辞儀を同時にするのか?」。日本報道陣への応対を、早くも練習しているかのようだった。

 球場内にあるショップもすでに「松井シフト」。退団が決定的となったDHゲレロのグッズはバーゲンの棚に移された。定価130ドル(約1万1050円)以上のレプリカユニホームが一律20ドル(約1700円)で販売されるなど在庫一層処分状態だ。地元紙も歓迎ムードに染まり、15日付のロサンゼルス・タイムズ紙が「松井の契約でゲレロの役割は終わった」と見出しを立てれば、ザ・オレンジカウンティ・レジスター紙は松井を「ラン・プロデューサー(得点製造機)」と表現し、加入を喜んだ。

 松井はこの日、ロサンゼルス市内の病院でメディカルチェックを受けた。厳重な警備の中で裏口から病院へ入り、人目を避けるように病院を後にしたが、居合わせた人からは「MVP、MVP」と歓迎の声が飛んだ。約6万5000人の日本人も住む西海岸最大の都市で、松井フィーバーが始まった。