日本ハムが、今秋ドラフトの1位指名最有力候補に最速152キロ右腕、県岐阜商・高橋純平投手(2年)をリストアップしたことが5日、分かった。21日開幕の選抜高校野球大会(甲子園)のNO・1投手で、プロ注目の逸材。将来性が高く、現時点の指名候補選手で最高評価をしているとみられる。高卒入団したダルビッシュ(レンジャーズ)大谷とエースの系譜を継ぐ可能性を秘めた、大型の本格派右腕に狙いを定めた。

 早くも水面下で、来季以降へと動きだした。日本ハムが今秋のドラフトへ向け、最有力候補として大器に照準を合わせていることが、分かった。センバツの目玉、大会NO・1の呼び声が高い高橋を1位候補の筆頭にリストアップした。球団幹部は「素材は抜群。これから夏へ向けて、どうなるか」と慎重だが現時点で、最高評価を下しているもよう。故障などドラフト本番まで不安要素がなければ、そのまま1位入札へ踏み切る可能性が高い。

 他球団も1位候補として注目している逸材だ。183センチの長身から直球の最速は昨秋、152キロをマーク。1年時には既に140キロ台中盤をたたき出し、指名対象となる最終学年まで順調にステップアップしてきた。スライダー、カーブ、スプリットなど変化球の総合力も高く。マウンドさばきなど投球センスも兼備。投手向きの強気な個性も持ち合わせており、伸びしろも含めて魅力十分だ。

 積極的なスカウティングが売りの日本ハムが、好印象を抱く適性もある。例年、その年のNO・1選手の指名へと挑むのが一貫したチーム方針。04年にダルビッシュ、12年にはメジャー志向もあった大谷を、ともに果敢に単独で1位指名に成功、入団へとこぎ着けた。ともにエースへと上り詰めた。高橋も同じ大型本格派右腕で、姿が重なる。将来的に米球界挑戦の可能性がある大谷の後継者として、適任との見方もある。

 現状の見通しでも複数球団が競合することが濃厚だが、最終決定する今秋まで熱視線を送っていくことになりそう。密着マーク、力強い調査を展開している。東海エリア担当の熊崎スカウトは、県岐阜商OB。利点を生かした情報収集力で、高橋の動向を探っていく。明大・上原健太(3年=広陵)と駒大・今永昇太(3年=北筑)の大学生左腕ら即戦力も1位候補とされる今秋ドラフト。日本ハムは、まずは高橋をリスト最上位として見極めていくことになりそうだ。