まばたきは見せない! ソフトバンク松田宣浩内野手(31)が秘密兵器のサングラスを用意したことが9日、分かった。まばたきのスキを突かれ、けん制死した経験があるため、ドーム球場での出塁時に着用を検討。2種類のレンズを準備し、すでに実戦で試している。サングラスでまばたきを隠し、今季は無駄なアウトを減らす。

 もう無駄なけん制死はゴメンだ! 松田が意外な理由から秘密兵器を用意した。

 「まばたきしているスキを見て、相手投手がけん制してくる。だから、サングラスでまばたきを隠すことで、けん制死をなくしたいんです」

 まばたきしている姿を相手投手から隠すサングラスだ。昨年9月のリーグ終盤。松田は優勝を目前にしたオリックス戦で2度、目をつむった瞬間にけん制死を食らい、チームも敗戦。結果的にペナントレースは最終戦までもつれ込んだ。「集中していたけれど、目をつむってしまう」。その反省を生かし、導き出した結論が、サングラスの着用だった。

 これまでも屋外球場でのデーゲーム時には、常時サングラスを使用してきた。今季、ヤフオクドームの照明が水銀灯からより明るいLEDに変わり、室内でサングラスをしても視界が暗く感じなくなったことで、ドーム球場でも着用するアイデアが浮かんだ。

 13年にも、鳥越内野守備走塁コーチのアドバイスを受け、出塁時にサングラス着用を試していた。だが当時は「レンズが透明だったため意味がなかった」と、定着には至らなかった。今回はその反省を生かし、濃さの違う2種類のレンズを用意。濃いレンズはすでに2月27日の親善試合・韓国サムスン戦での出塁時に着用した。「ちょっと暗かった」といい、今後は薄いレンズもテストする。3月27日の開幕戦までに、着用の有無も含めて、結論を出すつもりだ。

 鳥越コーチも「本人が気になるならやればいい。いろんな色で試せばいいと思う」と理解を示す。すべては出塁を無駄にしないため-。松田は相手投手の反応を見て、最善の答えを導き出す。

 ◆松田のけん制悪夢 松田はけん制に苦い思い出がある。09年4月3日のオリックス戦。けん制で一塁に帰塁した際に、右手甲を骨折した。プロ4年目で三塁のレギュラーに定着した直後のアクシデントだった。6月に復帰したが、その後死球で再び骨折。この年はプロ最少の46試合の出場にとどまっている。