森脇オリックスに故障者が相次いだ。広島戦で岸田護投手(33)が左脇腹に違和感を発生。明日16日に検査予定だが、長期離脱ならリリーフ陣に痛手となる。先発では吉田一将投手(25)も左脇腹痛で開幕ローテ入りが絶望的な状況であることが判明。「バッテリー中心の守りの野球」を掲げる森脇浩司監督(54)には頭痛のタネが増えてしまった。

 まさかのアクシデントだった。岸田は3番手として8回のマウンドに上がった。投球練習の最後の1球を投げた直後に、顔をゆがめた。駆け寄った球団トレーナーとともに、そのままベンチに戻った。左脇腹に違和感が発生していた。

 「初めての箇所。やばくなりそうな前にやめました。自分の感じだとそんなに悪くない。ただ、検査してみないと分からない」。厳しい顔で振り返った。今日15日の広島戦(マツダスタジアム)には同行せず、そのまま帰阪。明日16日に検査を受ける予定だという。

 森脇監督は「幸い、大丈夫。(降板は)用心に用心を重ねた」と軽傷を強調。ただ、リリーフ陣はセットアッパー比嘉が右肩痛で実戦登板のメドが立っておらず、開幕1軍が絶望的。昨季55試合登板の岸田も長期離脱となれば、台所事情は苦しくなる。

 また2年目右腕の吉田一も、左脇腹を痛めていたことが判明した。7日巨人戦(京セラドーム大阪)で先発して6回1失点と好投。その数日後に故障で離脱した。こちらは期待された開幕ローテが絶望的。高山投手コーチは「今のところ(復帰の)メドは立っていない。苦しいけどやっていくしかない」と話した。

 開幕ローテは右肘リハビリ中の金子が可能なら、西、ディクソン、バリントン、松葉までが確定的。6人目を東明、山崎福、前田が争う格好となった。チーム防御率は昨年まで2年連続リーグトップ。森脇野球の根底を支える投手陣に離脱者が増えぬよう、願うばかりだ。【大池和幸】