最高の3番だ。中日平田良介外野手(27)がタイムリー2本で大勝に導いた。主役は監督に譲らざるを得ないが、打線を支え続ける背番号6の活躍ぶりも見逃せない。

 前日3日、打率トップにおどり出た平田がチームを波に乗せた。初回1死二塁でメッセンジャーの低い144キロを強振。鳥谷の頭上を鋭く越える左前打で速攻の1点をたたき出した。3回にも左前打で3点目の走者を迎え入れた。以前から好相性のメッセンジャーを沈める2本のヒット。「そんなに得意じゃないですよ」と謙そんしたが、ダメージ抜群の2点だった。

 さらに四球、死球でしっかり4出塁。リーグトップの出塁率を4割3分1厘まで伸ばした。「出塁はチームに貢献できていることなのですごくうれしい」と喜んだ。大阪桐蔭から大暴れしてきた甲子園は大好きな球場。「声援が大きく、ボールも見やすい。打った感じも気持ちいい」とすっかり自分の庭。打った際に耳に届く独特の快音が、今回も心地よかった。

 チャンスメークと塁上掃除の2役をしっかりこなす3番打者が機能すれば点は入る。チーム今季最多の9得点&16安打の爆発は平田が導いた。【柏原誠】