勝ち方を忘れてしまったのか…。DeNAが今季ワーストの9連敗を喫した。日本ハムに連日の敗戦で交流戦全6カード連続の負け越しも決定。ロッカールームから重い足取りで取材エリアに現れた中畑清監督(61)は「敗軍の将、多くは語らずだな。9連敗の責任のすべては私にある。しっかりと現状を受け止めて、上を向きすぎてもダメだけど下を向かないで進んでいくしかない」と声を絞り出した。

 守備のミスが重くのし掛かった。1回に先頭西川の遊ゴロを白崎が一塁への悪送球。いきなり、無死二塁のピンチを招くと、犠打と投ゴロの間に無安打で先制点を献上した。さらに、同点の8回にも、1死一、二塁で相手の4番中田を二ゴロ併殺に打ち取ったかと思われたが、白崎の一塁への送球が高めに浮き、ロペスが捕球しきれず決勝の生還を許す始末。白崎は「僕のミス。僕のミスなので…。自分がいいボールを投げていればアウトだった。申し訳ない」とうなだれた。

 交流戦に入ってから3勝13敗1引き分けの大失速で、10あった貯金をすべてはき出した。キャプテンの筒香は「やるのは選手。ミスしたいと思ってやっている選手は誰もいない。今はとにかく悪い流れを早く切りたい」とナインの総意を代弁した。9つの黒星が連なるのは13年8月以来で中畑体制ではワーストタイ。指揮官は「明日は交流戦の最後の試合。目先の1勝を全員でつかみに行くしかない」。1つ勝てば風向きが変わると信じて、ぶつかっていくしかない。【為田聡史】