竜だって混セに加わりたい…。中日がもどかしすぎる今季2度目のドローだ。3-3で迎えた延長12回。谷繁兼任監督の送りバントで2死二塁とサヨナラの好機をつくったが、続く大島はあっさりと中飛。最後のチャンスも生かせなかった。

 今季最多3万7911人の観客の中で、4時間37分の大拙攻劇。11回からマスクをかぶった谷繁監督も「借金9のところで引き分けたことは良くない」と、やはり表情は浮かない。

 打線は確かに活発だった。スタメンには新人遠藤、友永に加え、昇格したばかりの高橋周、桂ら若手を起用。野手8人の平均年齢は27・75歳というヤングなメンバーで臨んだ。

 期待の1番遠藤がプロ初の猛打賞をマークし、ルナ、ナニータ、エルナンデスの「3D」もマルチ安打のそろい踏み。6四死球をもらい、得点圏を8イニングも作ったが、15残塁。どうしてもあと1本が出なかった。

 このままでは史上空前の混セから置いてきぼりを食らう。試合のなかった2日間で首位まで4ゲーム差となっていたが、引き分けたことで4・5ゲーム差と開いた。指揮官は「(借金を)1つでも減らしていかないと」と力を込めた。「蚊帳の外」だけはごめんだ。【桝井聡】