痛すぎる連夜の完封負けだ。中日はまたも打線が沈黙し、巨人に連敗。8月中旬からの快進撃でうっすら見えてきた3位の背中は、6・5ゲーム差と遠のいた。ここで食い止めないと、今度こそペナントレースから完全脱落する。

 浜田達が初回いきなり2失点でつまずいた。だが谷繁兼任監督は打者に奮起を求めた。「(投手が)ゼロで抑えれば負けることはないけど(打線が)ゼロでは勝てない。大竹にこれまでと配球が違うとか、変化はなかった。打ちにいった球を捉えられなかった」。

 前日の高木勇は4度目、大竹とは3度目の対戦で、ともに7回を0点に抑え込まれた。波留打撃コーチが言う。「野球は生き物。化かし合いの中で、やっている選手たちが早く感じ取って、対応していかないと」。指揮官は「打てないときもある。そのときにチームとしてどうするか」と作戦面も含めて反省した。個々の能力、ベンチワーク。まさに勝負どころでチームの力が問われている。

 4連勝で乗り込んできた東京ドームで苦汁をなめ、巨人戦の年間勝ち越しは消滅。5年連続だ。DeNAが敗れたため最下位逆戻りは免れたが、これからは1敗の重みが日ごとに増してくる。【柏原誠】