DeNAが本拠地球場、横浜スタジアムの運営会社を買収する方針を固めた。14日、池田純球団社長(39)が「両者の間で合意は出来ています」と明かした。現在5・74%を保有している株式会社横浜スタジアムの株式公開買い付け(TOB)を実施する。11月中にも開始して来年1月までに半数以上の取得を進めていく。買収額は100億円前後となる見通しだ。

 親会社のディー・エヌ・エーの15年3月期の決算資料によると、野球事業は13億円の赤字。球団と球場の一体経営が実現すれば、看板広告料などで収入増につながると期待されている。同社長は「ファンサービスを拡充していく上で、よりスピーディーに意思決定ができる。野球を通じて地域に貢献したい気持ちが強い」と説明。天然芝への張り替え案や座席数増など横浜市と協議をしながら球場の改良を進めていく。

 12年シーズン開幕前に球場使用料の引き下げなどで横浜スタジアムと合意し、7年契約を結んだ。今季の観客動員数は181万3800人で球団買収前の約1・7倍となっているが、現状では看板広告料の大半は球場側が手にする契約になっている。収入源が拡大し、赤字が削減できればチーム強化費も捻出できる。「チームが強くならなければいけない。補強にもつぎ込める」と話した。