東京6大学リーグ最多となる通算48勝を誇る法大OBの山中正竹氏(68)が、神宮で始球式を行った。

 左腕から、左打者の背中の後ろを通るノーバウンド投球を披露。神宮のマウンドは社会人1年目の70年以来といい「ここが僕のホームグラウンドというか、故郷というか。ここで野球人としてのスタートを切った」と感激した。

 背番号は自身の勝ち星と同じ「48」を選んだ。「48はAKB(48)にとられてしまったので、もう1回山中の『48』をと」と、笑ってアピール。

 明大OB、高田繁氏の通算127安打は、明大・高山俊外野手(4年=日大三)が抜いて話題になったが、投手では現役最多勝は立大・沢田圭佑投手(3年=大阪桐蔭)の17勝で、48勝に迫る選手は現れない現状がある。

 「もう不滅でしょうね。今とはシステムが違いますから。近づいてくれる人がいない」と寂しがった。ネット裏には8歳と4歳の2人の孫が見守り、「楽しい時間をつくっていただきました」と感謝した。

 山中氏は法大監督時代に、9年間で7度のリーグ優勝と1度の日本一を経験。バルセロナ五輪では日本代表監督を務めた。