ヤクルトが3連勝で、アドバンテージを含む4勝1敗とし日本シリーズ進出を決めた。ヤクルトの日本シリーズ進出は01年以来14年ぶり、そして07年にセ・リーグがプレーオフ制を導入して以降初めてとなる。

 就任1年目の真中監督が7度、宙に舞った。新人監督の日本シリーズ出場はソフトバンク工藤監督に次いで17人目の快挙だ。ファンも一体となり、神宮は歓喜に包まれた。

 ヤクルトは初回から、足を絡めた攻撃を見せた。先頭の比屋根が右中間への二塁打で出塁すると、続く川端の投ゴロで比屋根が二、三塁間に挟まれたが、快足で三塁を陥れ一、三塁とチャンスを広げる。さらに山田の打球は二塁井端と右翼長野の間に落ちるラッキーなポテンヒットとなり、早々に先制した。バレンティンの併殺打の間にも1点を加えた。2回も巨人のミスで追加点。先頭大引の三ゴロを村田が失策。2死三塁となり、比屋根が中前にタイムリーを放った。

 先発した杉浦稔大投手(23)は3回には1死満塁で阿部、長野を打ち取るなど粘り強く投げた。5回2死二、三塁で阿部に2点適時打を許したが、5回2失点と試合を作った。救援陣も踏ん張り、リードを守りきった。

 巨人は再三の好機を生かし切れなかった。6回から登板したロマンを攻め、二塁打と暴投で無死三塁としたが、村田が浅い中飛。代わった久古に対し、代打アンダーソンも一ゴロ、堂上も空振り三振に倒れた。さらに7回にも1死一、二塁では4番阿部が併殺打と振るわなかった。

 ヤクルトは24日からの日本シリーズで、ソフトバンクと対戦。前回出場した01年以来の日本一を目指す。