楽天から4位指名された静岡の堀内謙伍捕手(18)が30日、静岡市内の同校で、上岡良一アマ・スカウトグループマネジャー(49)と山田潤スカウト(44)から指名あいさつを受けた。楽天の帽子をかぶり、両手で拳を握ると「プロになるという、実感が湧いてきた」と白い歯を見せた。

 目指すは「ポスト嶋」だ! 山田スカウトは正捕手・嶋基宏(30)の名前を挙げ、「いずれは超えて、正捕手、そしてチームのリーダーになってもらいたい」と堀内に大きな期待を寄せた。堀内にとっても、嶋は尊敬する選手の1人だ。日頃から動画でプレーを分析し、参考にしている。「これからは生で見られる。勉強になることばかりだし、どんどん盗んで、そういう存在になれるようにしていきたいです」。

 今後、11月中には契約合意に至る見通しで、12月1日の入団発表(仙台市内)を経て自主トレがスタートする。現在は、同校の練習に参加。全体練習後もランニングやウエートトレーニングなど、1日4時間ほど体作りに励んでいる。「現役の時より走っているかもしれません」。

 22日の指名から8日が経過。憧れだった舞台は、日増しに現実味を帯びてきた。「1日でも早く1軍でプレーできるように努力していきます」。U18W杯ではベストナインに選出された“世界一の捕手”が、確かな目標を胸にプロの世界へ挑む。【前田和哉】

 ◆堀内謙伍(ほりうち・けんご)1997年(平9)4月15日、菊川市生まれ。内田少年団で野球を始め、主に投手、捕手を経験。東海大翔洋中を経て静岡高に入学。1年秋から正捕手となり2年夏から3季連続甲子園出場。高校通算本塁打14本。右投げ左打ち、175センチ、82キロ。