亜大が、逆転勝利で2年ぶりの決勝進出を果たした。

 1点を追う8回2死二塁、阪神藤浪晋太郎投手(21)とともに甲子園春夏連覇を達成した主将、水本弦外野手(3年=大阪桐蔭)が、右翼席に代打逆転2ランをたたき込んだ

 「打った瞬間にいったと思いました。なかなか試合に出られなかったけど、チャンスをもらったら、必ず生かそうと思った」と感激。

 試合直前にはスタンドで観戦していた恩師の大阪桐蔭・西谷浩一監督(46)と再会した。

 「『どうや』と聞かれたので、あまり調子は良くないですと答えたら、『(高校)3年間調子良くなかったから大丈夫』と言われました」と苦笑い。辛口の激励に「楽になりました」と肩の力が抜けた。

 生田勉監督(49)は「5回まで2点差だったら後半チャンスがあると言っていた。このピッチャーは、このボール、という狙い方をした。左バッターはチェンジアップを狙えと言ってきました。水本も3球真っすぐだったら、見逃し三振だったと思う」と、狙い通りの攻撃が決まった。

 同点でタイブレークに入った際には、内野手の藤岡裕大(4年=岡山理大付)を緊急登板させる準備も進め、全員の力で勝利をつかんだ。