300万円増で体重増だ、スピードアップだ! 阪神島本浩也投手(22)が18日、西宮市内の球団事務所で契約更改に臨み、300万円アップの720万円でサインした。育成選手から支配下登録された1年目。貴重な中継ぎ左腕として開幕1軍も果たし、昇給率70%以上の増額を勝ち取った。

 「アップしたことはうれしいです。でも自分の中で目標にしていた50試合登板には全然届かなかった」。18試合に登板、代走としても1試合出場したが、もちろん満足はしていない。

 「最初はよかったけど打たれ始めてからの修正ができなかった。体力面でも弱かったと思う。投げる体力がもっと必要です」。弱点を実感しただけに、このオフはランニング、ウエートトレーニングに励んで体力をつける構え。特に体重増も大きな課題だという。

 「(体重は)今72キロぐらい。76キロにはしたいですね。そのぐらいになったら、150キロの球も投げられると思います」。そのため練習の合間にプロテイン、炭水化物などの摂取に努めるという。「特に欲しいものもないし(年俸が)増えた分はそういうのに使えたら」。安芸キャンプ中の13日には紅白戦で2回1失点。見守った金本監督も「かなりの戦力として僕は期待しています」と評価したほど。パワーアップで左腕不足解消に一役買いたい構えだ。(金額は推定)【編集委員・高原寿夫】

 ◆阪神投手の150キロ超え 藤浪は今季5月8日の広島戦で、球団最速の158キロを計測。久保田智之は05年6月21日中日戦で、157キロをマークした。左投手では近年、井川慶が150キロ台の速球を武器に最多勝と最優秀防御率を獲得し、03年の優勝に貢献したのが目立つ程度。150キロオーバーの速球を投げる左腕は貴重な存在といえる。