ウッズ、ブランコの再来だ! 中日が1日、元ホワイトソックスのダヤン・ビシエド外野手(26)の獲得を発表した。メジャー通算66本塁打で4番候補のビシエドは、かつて本塁打王となったウッズやブランコを思い起こさせる打撃という。単年で年俸1億7000万円という大型契約も期待の表れ。背番号は66に決まった。また、元ブレーブスのファン・ハイメ投手(28)元アスレチックスのジョーダン・ノルベルト投手(28)の獲得も発表された。(金額は推定)

 強竜打線復活へ、ピースがそろった。ビシエドは球団を通じて「2016年シーズンの契約ができたこと、とてもうれしく思います。チームがプレーオフに行けるように、そして優勝できるようチームの勝利に貢献したい」とコメント。3年連続Bクラスからの脱却へ、新たな竜の主砲が誕生した。

 ドミニカ共和国のウインターリーグ視察から帰国した森ヘッドコーチ兼国際渉外担当が、名古屋市内の球団事務所でビシエドについて説明。「速いスイングはウッズのよう。他球団でやっている選手ぐらいの飛距離はいく」。ウッズに加え、かつて在籍したブランコを連想させる言い回しで、新4番候補を表現した。

 ウッズ、ブランコとも日本球界に衝撃を与えたパワーヒッターだ。タイロン・ウッズは日本球界1年目だった03年に横浜(現DeNA)で40発放って、いきなり本塁打王に輝いた。中日に加入2年目の06年には47本塁打、144打点で2冠王。さらに、ウッズに代わって、中日に入団したトニ・ブランコは来日1年目の09年に4番に座り続け39本塁打、110打点で2冠王。森ヘッドコーチ兼国際渉外担当は契約のため、ドミニカ共和国とビシエドが練習する米国マイアミを何度も行き来したという。

 条件面も破格だ。年俸1億7000万円の単年契約は、中日助っ人1年目としては2億1000万円だった00年ディンゴ以来の大型契約となった。さらに来年3月中旬には第3子が誕生予定のため、一時帰国も契約内容に含まれているという。2月1日の沖縄キャンプ初日から合流し、3月初旬までのオープン戦に出場。本拠地のナゴヤドームを慣れさせ、家族のもとに安心して出向かせる異例プランだ。

 今季チーム71本塁打は両リーグワースト。ビシエドが、力を示せば、竜は生まれ変わるはずだ。【宮崎えり子】

 ◆ダヤン・ビシエド 1989年3月10日、キューバ生まれ。19歳で米国に亡命し08年にホワイトソックスとマイナー契約。10年にメジャーデビュー。今年1月にホ軍と契約更新したがすぐ自由契約になり、ブルージェイズ、アスレチックス、ホ軍とマイナー契約。メジャー通算483試合、66本塁打、打率2割5分4厘。家族は妻と子2人。趣味はテレビゲーム。185センチ、108キロ。右投げ右打ち。