ドミニカ共和国のウインターリーグに出場中のDeNA筒香嘉智外野手(24)が18日(日本時間19日)、阪神入りが決定的なマルコス・マテオ投手(31)との「前哨戦」を制した。

 1点を追う9回無死一塁。筒香が来季からのライバルに先制パンチを浴びせた。それまでほとんど機能しなかった球場の球速表示が突然、マテオの直球に103マイル(約166キロ)と反応。剛速球? をきっちり中前にはじき返し「さすがに球速表示ほど速くは感じなかったですね…」と、苦笑いで初対戦を振り返った。

 試合後、阪神の来季守護神候補と知ると驚きながら、「(ヤクルトからレンジャーズ入りする)バーネットのように動かない。呉昇桓ほどではないけど真っすぐがきれいな球筋」と印象をインプットした。

 ドミニカ武者修行も22日で終了する。チーム全体に笑顔の絶えないドミニカ野球に「楽しいですね。これが本当の(野球の)姿かなって。こういう風に日本でやりたいなって思います」と刺激を受けている。「ここはネガティブな発想と無縁。『どうやっていいプレーをしよう』『ここで打ったらヒーローだ』っていう発想が、雰囲気や顔に出ている。帰りたくないです」。ラテン気質との相性にも心地よさを感じていた。(サントドミンゴ=佐藤直子通信員)