DeNAの山の神だ。11日、新人合同自主トレ3日目が横須賀市内で行われ、ドラフト5位の綾部翔投手(18=霞ケ浦)が恒例の山登りで1位となり、指導で初めてベイスターズ球場を訪れたDeNAランニングクラブ瀬古利彦総監督(59)から「正月は東洋大で山の神になってくれ」と、高い評価を受けた。

 球場から塚山公園までの2・2キロのうち最後の700メートルは急勾配。標高はわずか133メートルながら、瀬古総監督が「箱根5区より急できつい」と驚く地獄坂だ。最後は133段の階段も待ち受ける。この過酷なコースを綾部は10分47秒で走り抜いた。2位の育成3位・田村丈投手(23=関学大)を6秒差で振り切った。「気持ちだけは強く持っていこうと思っていた。最後はぎりぎりだったけど、負けたらダメだと思い、走ることができた」と充実感を漂わせた。

 瀬古総監督は「軸がぶれず安定したいい走り方をしている。投球も軸が大切だから、いい球が投げられるでしょう」と太鼓判を押した。そして箱根5区の山登り役に指名。なぜか母校早大ではなく、打倒青学の2校である東洋大と駒大を挙げ「どっちがいい?」と、ノリノリだった。