西武の選手はトークも磨け! 田辺徳雄監督(49)が14日、選手たちにトークショーなどの場にどんどん出ていくことを奨励した。自ら率先してそういう場に足を運ぶ田辺監督は、川越の少年刑務所で500人の受刑者を前に話したこともあるという。「なかなか経験できることじゃない。もっと、みんな出ればいい」と勧めた。

 選手たちがどんな話をするのか興味を持っている。昨年暮れからフットワーク軽く、お忍びでトークショーをチェックしてまわった。遠くは青森の八戸で行われた菊池のトークショーまで足を運んだ。「肩、肘のメディカルな講習を聞きに行ったついでだよ」と言いながらも楽しそうだった。

 八王子の住宅展示場で行った藤原と宮田のトークショーでは、司会者からモデルハウスを勧められた2人が「マンションに住んでいるので」と返して話が終わってしまったのを見て残念がった。「もっと気の利いた返答をした方がいい」と感想を口にした。

 立川の住宅展示場で行われた増田と武隈のトークショーでは、いいものが見られた。昨年のロッテ戦で田村に満塁弾を打たれた増田の話になると、武隈が自動販売機のビールを大量に買ってなぐさめた話などをしていた。「武隈はいい話をしていた」。当意即妙な受け答えを評価した。

 自分も一緒に参加した西武所沢店でのトークショーでは、我流で覚えたというピアノを披露した山川を褒めたたえた。プロ野球選手はファンを楽しませてこそ。「プロなんだから話すことも仕事」は口癖だ。選手たちの人気も実力もアップさせたい田辺監督の考えが透けて見える。最後に「オレじゃなくて選手を取り上げてくれ」と宣伝していた。【竹内智信】