広島ドラフト1位岡田明丈投手(22=大商大)が“ストイック生活”を続けている。

 岡田の朝は早い。全体の合同自主トレが始まる1時間以上前からトレーニングルームにこもり、汗を流す。この日は朝10時から練習開始だったが8時にはトレーニング室に姿を現した。「まだまだ足りないところが多いし、やることは多い。トレーナーさんとも話をさせてもらって、4種目くらいをやっています」。前日は開始30分前にドアを開けたが「30分じゃ足りなかった」。さらに全体練習が終わった後も、1人居残り。最後までトレーニング室で汗を流した。

 「グルテンレス」にも取り組んでいる。入寮時に持ち込んだ男子テニス世界ランキング1位ジョコビッチの著書「ジョコビッチの生まれ変わる食事」を熟読。小麦粉などに多く含まれるグルテンを控えているという。「摂取し過ぎると、思考能力が低下したり、目覚めも悪くなるみたいなので。まだ実感はありませんが」。年明けからパンを食べない生活を続けている。「めちゃパン好きの麺好きなんですけど」。食が細く、積極的に食事をとるのは苦手だがパンは好んで食べていたという。食事に苦労しそうだが「寮は食事もおいしいし、僕のなかではいつもより量を食べられていると思います」と笑う。

 この日は合同自主トレもスタート。先輩の選手と顔を合わせた。アップでは新人は後ろをついて走った。「背中が大きいと思いました」。多く会話をかわすことはなかったが「しっかり見させてもらいたいです。見て分からないことがあったら聞かせてもらいたい。最初は見て、考えたい」。自分で考えて理解しないと、納得出来ないタイプだ。中継ぎ起用の可能性もある。目の前の生きた教材に目を見開いている。

 「しっかり定着出来るようにしたい。でもまだ基本が出来ていないし、足りないことも多いと思います」。謙虚に、ストイックに。1軍キャンプに満足せず、岡田ウェイを進んでいく。