広島の合同自主トレが15日に大野練習場で始まり、2人の若手投手がアピール合戦を繰り広げた。高卒2年目の塹江と藤井がそろってブルペン入り。いずれも捕手を立たせて今年初投げ。塹江は背番号にちなみ36球、藤井は背番号に1球足りない40球投げた。すべて真っすぐで回転のいい球を投じていた。2月14日に予定される今年初の対外試合。オリックスとの練習試合の登板を目指し、初日からしのぎを削った。

 2人は似た道を歩んできた。昨季中盤まで2軍本隊を離れ、強化指定選手として体づくりに努めた。シーズン終盤に実戦デビュー。みやざきフェニックス・リーグで登板を重ね、秋季キャンプで成長した。今春キャンプも1軍スタートが濃厚。塹江は「とにかく1軍に残れるようにアピールしたい。1軍の打者にどれだけ通用するか確かめたい」と“開幕”投手へ意欲を示す。藤井も「いいところを見せて1軍に残りたい」と負けていない。10代コンビがポスト前田候補に名乗りを上げる。

 ◆広島の投手事情 前田が抜け、現時点で埋まっている先発ローテは黒田、ジョンソン、福井、大瀬良。昨季5勝の野村、左腕の戸田、ルーキーの岡田、横山らが対抗する。さらには昨季先発経験のある中村恭、九里、薮田も控える。中継ぎも争いは激烈で、塹江と藤井が1軍を勝ちとるには高い壁を乗り越える必要がある。