日本ハムのドラフト1位、上原健太投手(21=明大)が、がむしゃらに1軍生き残りをアピールする。17日、米アリゾナ州ピオリアで2月1日から始まる春季キャンプのメンバーが発表された。新人では同2位加藤貴之投手(23=新日鉄住金かずさマジック)とともに1軍スタートが正式決定。キャンプ序盤に予定されるブルペン投球から首脳陣にアピールし、与えられたチャンスをつかむ決意を示した。

 待望のアリゾナ切符を手にして、気を引き締め直した。上原が不退転の決意を示した。「最初からチャンスを頂くのは、なかなかない。初めから結果を出して、チャンスをものにしたい」と、力強く宣言した。新人では加藤とともに抜てき。喜びと同時に、待ち受けるであろう激しい競争に打ち勝つ覚悟も見せた。

 最初の大勝負はブルペン投球となりそうだ。現地では紅白戦2試合を含めて実戦が5試合予定されている。現状で加藤とともに登板予定は白紙で、キャンプ序盤のブルペン投球がプロ初実戦への第1関門となりそう。首脳陣の前でイキのいい投球を見せれば、チャンスは広がる。「そういうところも含めて、しっかりアピールしたいです」と、心得る。

 栗山監督も「結果を出せないと生き残ってはいけない。試合で、どうのこうのとかではない」と、普段の練習の様子から、ふるい落としは始まることを予告。上原は「(グラウンドに)立っている姿もアピールになると思う。どう存在感を出すか」と、キャンプインの瞬間から、がむしゃらにアピールを開始するつもりだ。

 この日は、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で新人合同自主トレ後に「新入団選手歓迎式典」に参加。約700人の入場者から声援が送られた。「すごい、ありがたい。励みに1軍で活躍できるように頑張りたい」と、笑顔を見せた。チームに手薄な左腕として期待度の高い即戦力ルーキーが、アリゾナから開幕1軍ロードを全力疾走する。【木下大輔】