日本ハムのドラフト1位、上原健太投手(21=明大)が19日、クレバーな対応で「留年危機」を回避したことを明かした。前日18日は大学の試験を受けるため、新人合同自主トレを不参加。卒業のかかった大事なテストだったが、未明から関東地方を襲った大雪で交通機関が大混乱。「時間に余裕を持って(寮を)出たのですが…」。試験会場までの道中はヒヤリ連続のドタバタ劇だった。

 午前10時40分開始の試験に備え、同9時前に出発。東武線の鎌ケ谷駅から船橋駅まで移動後、JRに乗り換えたが「乗る人が多くて耐えられなかった」。超満員の車内で身の危険を感じた。リスク回避で錦糸町駅で下車。そこからタクシーを約40分間待って乗車し、大学到着が試験開始の10分前だった。

 機転を利かせて春季キャンプの1軍スタートが決まっている体を守り、大学卒業への第1関門もクリア。「40分くらいで着く場所なんですけど何とか間に合いました。必須科目なので、受けられなければ卒業できなかった」。この日の2度目のブルペン入りも、落ち着いてこなしていた。