ソフトバンク工藤公康監督(52)が13日、松坂大輔投手(35)について、開幕ローテーション入りを絶対視していないことを明かした。「開幕に入らなきゃダメとは1回も言っていない。もう大丈夫とあいつが言ったところで投げてもらえたら」。あくまで万全の状態にコンディションを整えることが最優先だ。

 もっとも、松坂は復帰への歩みを順調に進めている。この日、松坂は8日ぶりにブルペンで捕手を座らせ86球、立ち投げを含め100球を投げた。スライダー、シュート、チェンジアップなど、捕手を座らせてでは初めて変化球を投げた。「何の問題もなかった。(変化球は)すぐにゲームで投げられそうですね。そろそろ打撃投手もやってもいいかなと思います」とうれしそうに笑った。雨のため急きょA組の練習に参加。ブルペンの隣では同学年の和田が、さらにその隣では摂津が投球練習。年俸4億円トリオが初のそろい踏みとなった。

 昨年8月に右肩を手術して半年。工藤監督も「これだけ投げられるのはそうそういない。本来は(術後半年では)軽いキャッチボールか遠投が多い」と、順調に復調していることを認める。最悪のシナリオは、開幕ローテを意識し過ぎての故障再発。それを防ぐためにも、焦らないことが肝要だ。【石橋隆雄】