巨人スコット・マシソン投手(32)が、今季もリリーフで起用される可能性が高いことが3日、分かった。12年に加入後、1軍では全てリリーフでの登板だったが、今キャンプは先発調整。チーム状況や本人の意向、緩急を使った投球を呼び起こさせる狙いもあってのプランだったが、強固な勝利の方程式の構築を優先したとみられる。

 ブルペンの強化は、ポイントの1つだった。1月のスタッフ会議の席上、高橋監督は「後ろの3人の負け数が多かった」と、マシソン(8敗)山口(5敗)沢村(3敗)の計16敗の削減を号令。16年版の勝利の方程式を模索する中、守護神沢村を軸に、山口とともに、不動のセットアッパーのマシソンも不可欠な存在と判断されたようだ。

 右肩痛を訴えるマイコラスの開幕不在も、判断材料の1つとされた可能性がある。現状、ノースロー調整の右腕について、高橋監督は「今、投げられる状態でなければ、開幕には間に合わないでしょう」と明言した。外国人枠はポレダ、ギャレット、クルーズが確定。マイコラスの不在で枠が空き、リリーフでフル回転できる環境が整った。

 すでに、リリーフ登板に向けた調整を始めた。先発投手は登板日に向け、長めのダッシュから、距離を縮めるが、2月27日のヤクルト戦での登板後は独自調整。次回登板について、尾花投手コーチは「少し体調を崩したので、わかりません」と濁したが、練習メニューが起用法を暗示した。由伸巨人の骨格となる勝利の方程式が固まった。

 ◆巨人の開幕投手陣構想 先発投手は当面は6人で回すとみられる。3年連続2ケタ勝利で開幕投手が決定的な菅野、安定感あるポレダは当確。経験豊富な内海、昨季9勝の高木勇も有力だ。残る2枠をドラフト1位の桜井、伸び盛り左腕の田口、今村らが争う。沢村、山口、マシソンの勝利の方程式につなぐ中継ぎ陣は宮国、田原誠、戸根らが下支えする。