「常盤グリーン」のボディはグラウンドを駆け回った。北海道新幹線開業に合わせた限定ユニホーム。だが栗山エクスプレスの終着駅は5年ぶりの開幕2連敗だった。日本ハム栗山英樹監督(54)は「勝ちきらないといけない試合だった。結果がすべて。2つやられたことをしっかりと受け止めて、明日につながっていくようにしないといけない」。中盤に逆転を許す、3時間41分の苦しい旅程だった。

 不安が露呈した。昨季50試合以上を投げた宮西、谷元、白村を欠く救援陣。2点リードの6回から継投に入ったが藤岡、鍵谷がつかまった。デスパイネに決勝中越え適時二塁打を浴びた鍵谷は「真っすぐはよかったけど、打たれたのは変化球。精度をもう少し上げていきたいです」とうつむいた。

 相性、打順、状況を考えながら、「日替わり方程式」で乗り切る公算。「状況によってシミュレーションはしているつもり。誰が悪いわけじゃない。こっちの頭が違っているのかもしれない」。苦しい台所事情だが、言い訳はせず、継投の失敗を認めた。

 インフルエンザで静養中の谷元は、今日27日も欠場する見込み。守護神・増井までのつなぎが、今季初勝利へのカギを握る。試合前には「新幹線開通をお祝いできるように。勝たないと話題にならない」と話していた指揮官。青函トンネルが特徴の同新幹線だが、連敗トンネルにははまりこみたくない。【本間翼】