金本監督は8点取りながら9点取られた投壊におかんむりだった。特に厳しく指摘したのは、横山が浴びたバレンティンの2発だ。

 金本監督 2本とも同じやられ方でね。キャッチャーが内角に構えているのに投げ切れずに真ん中にいって…。もったいないよね。

 初回は甘く浮いた136キロ真っすぐをバックスクリーンへ運ばれる特大2ラン。ゴメスの3ランなどで逆転してもらった直後の3回も、134キロ真っすぐをVTRを再現するかのようにバックスクリーンへ運ばれた。3回6失点KOの横山もじくじたる思いだった。

 横山 2打席とも投げてはいけない球を投げてしまった。2本目も意識していましたが、わかっていても投げられませんでした。技術が足りない投球でした。

 結果的に猛追及ばず競り負けたが、この2発5打点が最後まで重くのしかかった。だが防ぐことはできたのではないか。監督は弱かった心の部分を指摘した。

 金本監督 怖がったのかは分からない。でも思い切って構えたところにいかないと。ぶつけてもいいぐらいの気持ちでいかないと。

 初回の1発はヘイグのトンネルで先制点を与えた直後で、動揺があったかもしれない。監督は「言ったらキリがない」と連日続出するミスにもあきれ気味だが、この日は横山-原口の若きバッテリーに敗因を求めた。苦い教訓を忘れず成長の糧にして欲しいからだ。

 金本監督 昨日が7点で今日は8点か。あと1本がというところだけど、今までのことを考えたらよく点を取っている方だからね。

 再び5割に戻ったが、上向いてきた打線がせめてもの救い。藤浪が先発する今日こそ、投打がっちりの快勝を見たい。【松井清員】