巨人が投打の軸の足場を固めて、リスタートする。交流戦を終え、リーグ再開戦となる24日のDeNA戦(横浜)に向けて20日は完全休養日となった。反攻への準備は進めており、初戦はエース菅野、同カードで右肩痛から復帰のマイコラスと2枚看板を投入する。また右肩痛からの復調途上にある阿部も当面は一塁を軸とした起用を続ける。態勢を整え、6ゲーム差つけられた首位広島を猛追する。

 惜しげもなく高い力量を持つ2人をDeNAとのリーグ再開カードに注ぎ込む。初戦の24日はエース菅野を通常通り、中6日で向かわせる。防御率0点台を維持するが17日のロッテ戦では今季最短の6イニングで降板するなど疲労の色も出ている。だが首位広島とは6ゲーム差でこれ以上、離されればリーグ優勝へ致命的な状況になる。登板間隔を空けることなく、王道でエースをつぎ込み、勢いをつくる。

 キャンプでの右肩痛で2軍調整が続いていたマイコラスも同カードで今季初先発する予定だ。今月上旬に実戦復帰し、3戦目となった17日のイースタン・リーグ西武戦では最速149キロを計測し、7回2失点。試合後には「1軍に呼ばれれば、うれしいし、準備はできている。チャンスをいただければ貢献したい」とアピールし、昨季の最高勝率右腕がようやく陣容に加わるメドが立った。

 打の看板、阿部も当面は起用法を保つ。右肩痛からの復調段階で交流戦は捕手で出場せず、一塁手、指名打者で全18戦に出場した。右肩の状態は少しずつ上向いているが、高橋監督は「今はこういう起用が続くだろう。もちろん状態が上がれば(近々の捕手復帰の)可能性はゼロじゃない」と方針を示した。交流戦中盤以降でややバットも湿ったが、最終戦の19日ロッテ戦で猛打賞で締めた。打率2割7分7厘、3本塁打、9打点の打棒を肉体的負担の少ない一塁で伸ばさせる。

 一進一退の戦いが続いているが、戦力を整えてコイの背中を捉える。【広重竜太郎】