中日ジョーダン・ノルベルト投手(29)は「謎の一時降板」もはねのけて、8回途中2安打2失点の好投を見せた。初回2死満塁のピンチを切り抜けると、その後は阪神打線を圧倒。6点リードの8回1死から併殺崩れで初失点し、そこで降板になったが、125球の力投で5勝目を挙げた。「初回はバタバタしたけど2回からはリズムよく投げることができた。チームが勝っている状態で次の投手につなぐことができてよかったよ」と喜んだ。

 不可解な動きがあったのは3回。1死を奪い、鳥谷に3球を投げたあとに捕手に向けて左手でストップのサイン。顔をゆがめて、いったんベンチに戻った。だが、ほんの1分程度でマウンドに舞い戻り、自らOKサイン。中日ベンチ以外の誰もが「?」マークのままその後も快投を続けた。試合後、自ら「胃の調子が悪かった。昼に食べたものが少し残っていて…」と明かした。胃のむかつきを薬で抑えて「それからは何ともなかったよ」と回復。阪神サイドに胃がもたれる思いをさせる投球だった。