さあ決戦だ! 右太もも裏痛で治療中のヤクルト・ウラディミール・バレンティン外野手(32)が、今日13日のDeNA戦(神宮)への強行出場を直訴した。11日の阪神戦で死球を受けた山田哲人内野手(24)も出場濃厚。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)出場に向けて、負けられない戦いに挑む。

 決戦に向けて、できる限りのことをする。バレンティンは休日の12日、神宮クラブハウスで、超音波とマッサージによる治療を受けた。右太もも裏の痛みが、少しでも和らぐよう努め「明日と明後日は、欠場したくないという強い気持ちを持っている。直接対決だし、CSに手が届く位置にいるから」と、険しい表情のまま話した。

 症状が劇的に良くなることはない。それでも「自分ではプレーできる範囲の痛みだと思っている」と言った。3・5差を追う立場。DeNAとの残りは4試合で、1敗もできない状況を分かっている。大事な試合になることが明白なだけに、出場への意欲がほとばしった。着ていたTシャツの胸の文字「JUST DUNK IT(やるしかない)」が、気持ちを表していた。

 11日に左脇腹に死球を受けた山田も痛みを押して出場することが濃厚だ。試合後にクラブハウスでチームドクターに診てもらい、経過観察で大丈夫と診断を受けた。病院で再検査するほどではないという判断。万全ではないかもしれないが、規格外の能力を持つ2人だけに、逆転CSには欠かせない。

 先発の小川は言う。「今までたくさん助けてもらった。今度はこっちがカバーできるよう、しっかりゲームをつくりたい」。家族のような支え合いは、もともとヤクルトの持ち味だった。手負いの主砲コンビを中心に、強い結束力を持って戦う。【竹内智信】