今秋ドラフト1位候補の中京学院大・吉川尚輝内野手(4年=中京)が神宮大会に望みをつないだ。

 序盤に5点差をつけられたが、9回に打者11人5得点の猛攻で中部学院大に逆転勝利。秋季リーグ2位を決め、東海地区代表決定戦に駒を進めた。近藤正監督は「下級生が4年生のためにと打ってくれた。4年生も本当によくやってくれた。8月に日程的に強行しないといけないところもあったことが悔やまれる。でもいい経験をした。吉川もね、(東海地区大学連盟選抜として)中日と巨人と試合をして。今日も吉川は本当に負けられないという気持ちが出ていた」と、うれし涙を浮かべながら話した。

 「3番・遊撃」で先発出場した吉川は4打数2安打1盗塁。ヘッドスライディングなどガッツあふれるプレーでチームを引っ張った。4-5の9回無死二、三塁で回ってきた第5打席目は敬遠気味の四球。「勝負してこないかなと思っていたんですけど、ここは我慢しないとと思った」と逆転劇につないだ。

 優秀選手賞、本塁打王(2本)、ベストナイン(遊撃手)を受賞。大学日本一に輝いた春に続き神宮への切符に向け「ここからが厳しい戦いになる。1戦1戦勝ちにこだわって、東海大会を勝ち上がりたい」と表情を引き締めた。