ロッテ・アルフレド・デスパイネ外野手(30)が14日、羽田空港発の航空機で出国し、キューバへの帰国の途についた。

 来日3年目の今季は、打率2割8分、24本塁打、92打点。4番として打線を引っ張り、2年連続CS出場に貢献した。「去年よりも全体的に数字が良かった。個人的には良いシーズンだった」と、満足そうに振り返った。

 球団は来季残留を要請。CSファーストステージ敗退直後、デスパイネ本人も残留希望を口にした。その後、ソフトバンクも獲得調査に乗り出す方針であることが判明。この日、あらためて意思を問われると「(CS敗退時に)福岡で言った気持ちは変わらない。キューバに戻ったら、日本のチームから話が来るだろうから、それを待っている」と淡々と答えた。

 「日本のチーム」にはロッテ以外も含まれるのか、という問いには「今のところ、他のチームの話は聞いていない。ロッテでプレーしたい気持ちは持っている」と応じた。今後は、ロッテ球団とキューバ政府が交渉を行うが「時間はかかりそう」だという。来季所属先については、デスパイネ本人の意思も尊重される見込みだ。

 ロッテ球団への要望を問われると「僕は野球をするだけ」。帰国後の予定については「まずはいっぱい休みたい。バケーション。その後は、キューバリーグに出る。(来春の)WBCもプレーすることになるだろう」と話した。

 松本編成部長は「(残留交渉の)感触は悪くない。本人は千葉ロッテを愛していると言ってくれている。信じます」と、ロッテ残留を願っていた。