阪神金本知憲監督(48)が15日、10月下旬から始まる安芸秋季キャンプの特別強化指定選手を3人程度に絞り込む方針を明かした。指揮官自ら筆頭候補に挙げたのが、みやざきフェニックス・リーグで好調を示す板山祐太郎外野手(22)だ。また、中谷将大外野手(23)も候補に浮上する。「キャンプでも『コイツは』というものを見せてくれたら」と指揮官。若虎よ、ガッついて奪いに行け!!

 秋晴れの甲子園で金本監督が容赦なき選別を予告した。キャンプの指導方針について「俺が、差別化して見ていかないと。片岡(打撃コーチ)は全体を見ないといけない。俺は堂々とやる。ピックアップされないということは、そのレベルに来てないんだぞと」と言い切った。若手から厳選して密着指導を施す考えだ。

 狭き門になる。金本監督は「2人か3人」と塾生の絞り込みを明言。筆頭候補に挙がるのが、みやざきフェニックス・リーグ(宮崎)で奮闘する新人だ。指揮官も「キャンプでも『あ、コイツ』というものを見せてくれたら土俵に上がってくる。板山はその候補だと思う」と名指しした。今季、1軍でスタメンに定着した高山と北條にはひとまず“修了証”を手渡す。「軽いチェックだけでいい。(当初の)1から5くらいまで行っているレベル」と評価した。

 指揮官が目指すのは「第2の高山・北條」だ。板山は宮崎で3試合連続猛打賞を放つなど猛アピール。金本監督も「君たちの紙面でも見てる。報告もあるし、今岡(2軍打撃兼野手総合コーチ)とも話をした。今岡が結構、ほめていた」と話した。板山は高山にライバル心を燃やし、1年目から1軍に昇格。40試合に出場し、打率2割3分6厘。25安打を放った。「割とオーソドックス。彼はスイングにクセがない。あとは振る力。スイングスピード。割と変化球にも対応できる。1年目にしては。対応力はあると思う」と期待する。

 プロ6年目の中谷も門下生に名を連ねそう。今年は自己最多の64試合に出場して打率2割6分6厘、4本塁打。この日も指揮官が指導した。課題は板山同様に強振力だ。「陽川、江越、中谷…。全員、半速球の鬼やけど真っすぐにどれだけ遅れるんかというくらい遅れる」と指揮官。この秋、猛特訓で剛速球を射抜く地力を蓄える。【酒井俊作】