「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が今日20日、都内で行われる。

 V腕コンビ結成だ! 中日は19日、都内で森繁和監督(61)落合博満GM(62)も交えたスカウト会議を開き、1位最有力候補に今夏の甲子園を制した作新学院・今井達也投手が浮上した。

 “大逆転”の可能性が高まった。これまで徹底マークを続け、落合GMが推す明大・柳裕也投手が最有力だったが、この日の会議で新監督の意向を優先することが決まった。指揮官は柳と同等以上に今井を高く評価している。「監督が決めて、となったら(希望を)言うかもしれない」と話した。

 3時間半の会議は投手のビデオチェックに費やした。1位候補は前回の7人から5人に絞り、柳、今井のほか桜美林大・佐々木、創価大・田中、履正社・寺島。トップ3には佐々木を含めたようだが、実質は2択の様相になった。

 焦点は「即戦力」の解釈だった。落合GMは、キャンプから1年通じて1軍で働けるバリバリの戦力を希望した。柳が筆頭だ。スカウト陣は1年目の活躍より先を見据えた素材を重視した。一方、森監督が考える即戦力の幅は広い。

 昨年の小笠原のように体力に見合った練習をさせ、仕上がった段階で1軍に投入するのも即戦力とみる。これが今井と寺島だ。今井はアマよりも狭いプロのストライクゾーンでも勝負できる球の切れ、制球力を持っていると判断した。

 また、大まかに3パターン作ったうち、野手1位のケースも入れた。中京学院・吉川と日大・京田が候補だ。監督は「先に野手を取っちゃって、次に少し(ランクが)落ちても大学・社会人の投げられるやつにするかもしれない」と明かした。全体では5人程度の指名を予定。小笠原・今井のV腕コンビ結成はなるのか。新監督の決断に注目だ。【柏原誠】

 ◆今井達也(いまい・たつや)1998年(平10)5月9日生まれ、栃木・鹿沼市出身。鹿沼西中では鹿沼ポニーに所属。中3時に全国大会出場。作新学院では2年夏にベンチ入りも、甲子園では登録漏れ。3年夏は54年ぶり2度目の優勝に貢献。U18高校日本代表。最速152キロ。180センチ、70キロ。右投げ右打ち。