阪神ドラフト5位のJX-ENEOS・糸原健斗内野手(23)に甲子園から「鬼指令」が飛んできた。23日、秋季練習中の金本知憲監督(48)から「ボテッとしている。脂肪が多い感じ。絞った方がいい」とシェイプアップ指令を送られた。金本監督には9月27日、西宮市内で行われた大阪ガスとの練習試合を極秘チェックされていた。持ち味の勝負強い打撃とともに、揺れる体を印象づけてしまっていた。

 伝え聞いた糸原は動揺を隠しきれずおなかをさすった。「そうなんですか? それはもう、はい…。しっかりとやらないといけないですよね」。現在の体重はベストに近い80キロという。ただ、2月に11・2%だった体脂肪は、6月の計測時に12・1%まで上昇。思い当たる節が、ないこともない。

 金本監督とは縁がある。島根・開星時代は指揮官が現役時の練習拠点だった広島市内のジム「アスリート」で指導を受けていた。今でもオフに帰省した際は足を運ぶ。この日は川崎市内で行われた日立製作所との練習試合に3番三塁で出場。3打数無安打だったが、指揮官からの宿題に気持ちを新たにした様子。糸原の肉体改造は入団前から始まる。【桝井聡】

 ◆糸原健斗(いとはら・けんと)1992年(平4)11月11日、島根・雲南市生まれ。大東西小2年から野球を始めた。大東中をへて開星(島根)では甲子園に出場。明大-JX-ENEOS。昨夏は都市対抗に出場し、今夏も東芝の補強選手としてプレー。目標の選手は阪神鳥谷。右投げ左打ち。