名捕手列伝に名を連ねろ! 阪神ドラフト7位指名の東北福祉大・長坂拳弥捕手(22)が24日、宮城・仙台市内の同大施設内で指名あいさつを受けた。東北福祉大といえば、阪神矢野作戦兼バッテリーコーチや広島石原など名捕手を輩出してきた大学。同大・大塚監督からも「先輩方の名に恥じぬように」とハッパをかけられ、長坂は「矢野さんもそう、石原さんもそう。長く活躍された先輩方がいっぱいいる。自分もそうなれるように頑張りたいです」。1年目からの正捕手争いを誓った。

 4年間、帝王学をたたき込まれてきた。「試合に負けたり打たれた時は厳しくされてきた。(東北福祉大の捕手は)その中で鍛えられるんだと思います」。だから期待値は高くなる。大塚監督は「うちは歴代いいキャッチャーを育ててきた。先輩方の名に恥じないようにあってほしい。楽天の嶋くんみたいな、右方向に打ててバントもできるキャッチャーになってほしい」と期待を寄せる。

 課題は打力。リード面でも先輩のレベルに驚く日々だ。日本シリーズでは広島石原の配球を研究。「自分が考えているものと、まったく逆だと感じる部分もある」と苦笑いする。とはいえ、周囲が絶賛する状況判断力、洞察力の持ち主。ドラフト下位指名からの下克上を誰もが期待する。

 長坂は「入ったら順位は関係ない。守備でのスローイングやキャッチング、配球をアピールしていきたい」。1年目からの正捕手争いへ、本人が「(その気持ちは)あります」と誓えば、大塚監督も「十分あると思う」と力を込める。東北福祉大の名に懸けて、早々にレギュラーマスクを奪いにかかる。【佐井陽介】