日本シリーズ第6戦を終え、現役生活に幕を下ろした広島黒田博樹投手の一問一答。

 -今の気持ち

 黒田 当然、明日投げる準備をしていたので、まだ実感がありません。日本一を目指してやってきたわけなので、当然その準備もしてきたので。

 -試合終了後、しばらくモニターを見ていた

 黒田 あまり暗いことは考えなかった。野球人生が終わるということよりも、試合に負けてしまった。そっちの方が大きかった。

 -初の日本シリーズ

 黒田 最後にこういう日本シリーズというマウンドに立てると思っていなかったので、一緒に戦ってもらった仲間に感謝したいです。日本にいる間はそういうチャンスがなかったので、最後にこうやってマウンドに立てて、今まで一生懸命野球をやってきて良かったなと思います。

 -選手からも黒田投手への思いが感じられた

 黒田 みんな自分のため。チームのためだと思う。そうやって戦ってきた。結果的に日本一にはなれなかったですけど、来年こういうチャンスはあると思うので、またそれに向けて頑張って欲しいと思います。

 -最後に本拠地のマウンドに立ちたいという思いは

 黒田 それは勝負ごとなので、一個人のことでそういうことはあまりしたくない。それよりもチームが勝つことが優先だと思う。

 -第3戦、大谷への1球が最後の1球となった。

 黒田 まだ実感はないですけど、ホッとしている部分もあります。広島に帰ってきてからの2年間は自分の中で責任もプレッシャーもあったので、2年間ずっとマウンドに上がり続けることができたのはホッとしている。

 -表情がすっきりしている

 黒田 しんどい思いもしたので、野球から離れるのは自分の中では楽しみもあった。

 -最後に対戦した打者が大谷だった

 黒田 形的に、結果的にそうなったので。一アスリートとして違うレベルの選手だと思うので、あれだけの選手が今後どういうプレーヤーになっていくのか一ファンとして楽しみにしたい。

 -もう登板に向けた準備をしなくて済む

 黒田 そっちの方が楽しみ。自分がどうなっていくのかという楽しみもありまうし。あまり体のことを考えずにオフを過ごすことがなかったので、いろんなことをしてみたい。

 -日本ハムのセレモニー中もファンから声が飛んだ

 黒田 昨年帰ってから最後までたくさん声援してもらいました。そういう意味では、ファンの人の声援がなければここまで頑張れなかったんじゃないかなと思う。そういう意味ではすごくファンの1人1人にありがとうという気持ちでいっぱいです。

 -何がしたい

 黒田 何をしたいですかね…。あまりイメージが湧かない。20年間ずっと野球しかやってこなかったですし、子供のころからずっと野球をやってきたので、野球のない生活が想像できない。とりあえず野球から離れてゆっくりしたい。

 -来年は

 黒田 何をするんですかね。とりあえず明日から仕事がないので(笑い)、いろいろ今後のことはゆっくり考えたいと思います。

 -最後の登板となった日本シリーズ第3戦、魂込めたように見えた

 黒田 僕自身はいつもそういう気持ちでやっているので、たまたま見ている人たちがそう思うだけかもしれないです。僕自身は常に言っているように最後のマウンドだと思って上がるようにしていました。そういった意味であまり変わらなかったかなと思います。

 -優勝パレードがある

 黒田 うんー、どうしましょう(笑い)。それは参加させてもらいたいなと思います。そこでいろんなファンの人にもう1回ユニホーム姿を見てもらえればいいかなと思います。

 -大谷選手と実際に対戦してみて

 黒田 次元が違うというか。投球も見ましたし、打者も対戦した中ですべてが一流だなと。(二刀流は)あり得ないことだと思っていたので、ちょっと自分の中ではショッキングだったというか、すごいなとあらためて感じた。

 -投手としても打者としても

 黒田 ああいう選手はなかなか出会うことがないので、アスリートとしての次元が違うなと感じました。スイングスピードが速い選手はたくさんいると思いますけど、技術的にもまだまだ伸びる余地がある。

 -チームメートへ

 黒田 来年ぜひセ・リーグ連覇して、今年は残念ながら日本一になれなかったので、ぜひ日本一になって欲しいなと思います。今のチームはすごくいいチームだと思うので、また来年、陰ながら応援したいと思います。