日本ハム浅間が偉大な先輩超えへ、レギュラー奪取を自らに課した。沖縄・国頭での秋季キャンプ最終クール2日目。30度近い気温の中、100メートルダッシュや打撃、守備練習など精力的に汗を流した。練習後に特打も敢行。チームが日本一達成の中、ふがいないシーズンだった悔しさが、来季への原動力になっている。

 ルーキーイヤーの鮮烈な活躍で、一層の期待が寄せられた今季。2月の春季キャンプで腰痛を痛め出遅れた。5月3日ソフトバンク戦でプロ初アーチを先頭打者弾で飾るも、打撃不振に陥った。リーグ優勝の佳境を前に出場選手登録を抹消され、課題の打撃と向き合ってきた。「来年はレギュラーを取るつもり」と決意新たにしている。

 さらなる発奮材料ができた。この日、不動の中堅手・陽岱鋼がFA行使を宣言。「全てが勉強になる」と手本にしてきた大先輩のためにも、来季に懸ける思いは強い。岡や西川、近藤に加え、巨人から交換トレードで加入した大田ら外野の定位置争いは激化。「レギュラーになる気持ちは、ダイさんがいなくなっても変わらない」と覚悟を強くして、鍛錬の秋を過ごす。【田中彩友美】