しのぎを削ったライバルに絶対に負けない。日本ハムのドラフト5位、大阪桐蔭・高山優希投手(18)が、ヤクルト同1位で同じ左腕の履正社・寺島成輝投手(18)へ宣戦布告した。17日、大阪市内のホテルで仮契約を結んだ。寺島に対し「意識もしているし、負けないようにしたい」。サウスポー同士、大阪を舞台にした高校野球でも常に比較される相手だった。プロでは別のリーグに進むことになったが、譲れないものがある。「寺島より、先に勝ちたいです」。好敵手よりも早く、プロ初勝利を挙げることを目標に掲げた。

 高校時代に投げ勝ったことがある。昨秋の近畿大会大阪府予選準決勝。初回に1失点したが、味方打線が3回に寺島から2点を奪って逆転。9回4安打1失点で完投勝利を挙げた。以降は直接投げ合うことは実現せず。今夏の甲子園で評価を上げた寺島は1位指名、自身は5位指名でプロの世界に飛び込むことになった。「向こうは1位なので早くから1軍に上がるかもしれない。でも、僕も1年目から1軍で投げられるよう、ガツガツやります」と、対抗心をむき出しにした。

 この日結んだ仮契約では、契約金3000万円、年俸520万円(金額は推定)。担当の芝草スカウトは「目の輝きが違う。しっかり自分で頑張れる目だよ」と、潜在能力の高さとともにイケメンと評判の高い顔つきにも太鼓判を押した。「将来は最多勝をとってみたい」と、大きな瞳を輝かせる。最高のライバルの存在を刺激にして、成り上がる。【木下大輔】